岩木山 ~ 百名山の歩き方 ~
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標高:1625m
登頂日:2019.5.3
日本百名山は、品格・個性・歴史に秀でており一定の標高を有する名山が選定されている。
その登頂を目指す寝太郎。
自身も優れた品格・個性・履歴を有したいものである。
岩木山はほぼ完全な円錐形の秀麗な山体を有し、山麓の岩木山神社は創建1200年であるなど、選定基準の全てにおいて非の打ちどころのない百名山である。
品格・個性・歴史を重視する登山者ならば、この山で最も歴史深い岩木山神社からのコースを歩くであろう。
しかし寝太郎は岩木山に8合目駐車場から登った。
8合目まで車で登ったわけである。
この行動をマラソンに例えてみよう。
ランナーが一斉スタートし、10km、20kmと走り続け、最も苦しい30km地点も耐えて通過し、いよいよ最終盤の35kmの勝負どころに来た時である。突如、先頭集団に紛れ込みそこから走り出すランナーがいたらどうか、という話である。
それは間違いなくスポーツマンシップに悖る卑劣な行為である。
というか、ルール違反で失格である。
百名山登山に規則はないので、失格処分はないが、ズルい行為と言えよう。
しかし寝太郎にも言い分はある。この山旅は弘前城の花見も目的としており、また、同行者もいたのだ。
そんな言い訳をしつつ8合目から登った。
なお、このコースには8合目からさらに上部へのリフトがある。
さすがにそれを使うほどのズルさははない。
自身も品格・個性・歴史の体得を目指したい気持ちはある。
なのでリフトは使わなかった。
短くはあるがそこは歩いて登り、この非の打ちどころのない名山の魅力を味わい、自身の成長につなげるための最低限の選択を行ったのだ。
8合目からなので、すぐに頂上に着いた。
80%の苦労をズルして儲けたとは感じていない。
それどころか岩木山の素晴らしさを20%しか味わえず、損したと悲しんでいるほどだ。
山登りは古来より修行的な行為でもある。
今後、登っていく中で品格・個性・履歴が磨かれることに期待したい。
なお、もう一つの百名山の基準が標高であり、おおむね1500m以上が目途である。
わが標高は1.7m程度と著しく低い。
山なら噴火して標高UPする可能性がある。寝太郎が怒りで噴火したらどうだろう。怒髪天を突き標高UPするだろうか。逆にストレスでハゲて標高DOWNだろう。髪抜ゼロメートルである。
あ~、百名山に値する人間への道は遠い…