百の頂に 百の教訓あり

どん臭オジサンの日本百名山での活動記録。登山あるある的に読んで頂ければ幸せです。

十勝岳 ~信じる者はスクわれる~

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標高:2077m

登頂日:2006.7.21

 

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 十勝岳には大雪山から縦走で登る計画であった。しかし、その計画は途中で断念した。ずっと雨に降られてしまい、歩きとおす意志を貫けなかったのだ。

 

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また、白雲岳避難小屋で聞いた話も断念の理由の一つだった。

地元の方の話では、十勝岳温泉~三段山~十勝岳富良野岳の周回コースが素晴らしいので、そちらがおススメとのことだった。寝太郎の地図では三段山~十勝岳の間が破線コースだったが、そこも特に危険はないらしい。さすが地元登山者である。良い情報を得たので、そのコースで登ることにした。

 

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結果から言うと、地元のアドバイスを信じて正解だった。富良野岳のお花畑、カミホロカメットクの威容など、当初の計画では見ることができなかったはずの景色を楽しめたからだ。

 

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懸案の三段山~十勝岳も事故なく進めた。まぁ危険がゼロだったかというと、そうではなかったかもしれない。登り返しの急斜面の足場は、軟弱な寝太郎のイシよりもモロかった。何度も足元をすくわれた。

足元をすくわれるにとどまらず、落石を数回発生させてしまった。他に登山者はいなかったので人的被害はなかったが、正直に言うと落石というよりは、崩落と言ったほうが実態に近かった。いやもっと正直に言うと、落石が落石を呼び、石や岩が跳ね飛びゴォーッとなだれる様は、プチ土石流だった気もする。

 

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モロい岩質の散弾三段山

 

 


  

ともあれ地元の方のアドバイスのお陰で、無事に周回できた。

落石には困ったが、それも「あそこが小説にもなった『泥流地帯』かもしれないなぁ」と文学的な感傷に浸れて貴重な経験であった。

 

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