百の頂に 百の教訓あり

どん臭オジサンの日本百名山での活動記録。登山あるある的に読んで頂ければ幸せです。

阿寒岳 ~山は逃げない… たとえどんなに離れていても~

<< 阿寒岳 >>

標高:1499m

登頂日:2018.6.7

 

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日本百名山には「阿寒岳」が選定されている。

しかし、ズバリその名の山はない。

阿寒の名を含む山は、阿寒富士・雌阿寒岳雄阿寒岳の三座である。

そこで寝太郎はそれらをすべて回る計画を立てた。

 

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その計画には問題があった。

三座の距離である。

阿寒富士・雌阿寒岳は徒歩1時間の距離である。

しかし、雄阿寒岳はとても歩いて行けない位置にあるのだ。

 

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同じ名前で性別だけが異なる夫婦のような山なのにこんなに離れてる。

そんな山が他にあるだろうか。 

例えば筑波山

男体山と女体山はほぼ一体だ。

夫妻は寄り添い、抱き合っている。

NHK朝ドラで言うならエールの古山夫妻のような状態だ。

 

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その距離 740m


 


 

男体山はどうか。

女峰山とそこそこ離れてはいる。

しかし、その間には孫がいたりして、ファミリーの一体感がある。

三世代同居のサザエさん状態だ。

 

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その距離 6.6km

 


 

それに比べて阿寒一家はどうだ?

妻、阿寒岳子と長女の富士子は一緒なのに、大黒柱の阿寒岳男はそこにいない。

湖を隔てて遠くに離れてしまっている。

朝ドラ「ひよっこ」の、出稼ぎに行ったっきりの父のようだ。

親父だけ夜逃げしたのだろうか。

なぜこれらの山がひとまとめに阿寒岳なのだろうか。 

 


 

まぁ、そんなこと考えてもしょうがない。

寝太郎がいくら「民法上、婚姻関係ニアル者ハ同居ノ義務ヲ負フ!」と訴えても、二人の距離は1mmたりとも縮まらないのだ。

そんな暇があるなら、一刻も早く登り始めた方が良いのである。

 

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という訳で、まずは阿寒富士、次に雌阿寒岳に登った。

 

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写真右奥、阿寒湖の先にあるのが雄阿寒岳

 


 

めちゃくちゃ急いで下山し、雄阿寒岳に車で向かった。

 

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そして雄阿寒岳の登山口に着いたのは正午近くだった。

急いで登り始めた。

 

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しかし、30分ほどすると小雨が降ってきた。

 なかなか来れない北海道の山なので、ここで撤退したらもうダメ、アカン。

でも遭難したら、なおアカン。

とても迷ったが、登山者としてひよっこの寝太郎は

雌阿寒岳が最高峰だから、雨の雄阿寒岳は登らなくてもいいや。」

という気分になり、撤退したのであった。

 

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