斜里岳 ~カメの切れ目は(今生との)縁の切れ目~
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標高:1547m
登頂日:2018.6.10
斜里岳に登ったのは、まだ少し雪の残る6月であった。
清岳荘から沢沿いのコースを登ったが、2か所ほどスノーブリッジがあった。そのうち1か所では、亀裂が生じていた。
崩落して沢に落ちたらただでは済まない。
さぁ、どうしよう!?
ここで寝太郎が考えた選択肢は3つ。
①亀梨クンのようにカッコよく渡る。
②亀田兄弟のように勇敢に渡る。
③亀田親父のように乱暴に渡る。
どれも述語が「渡る」である。
前進あるのみなのだ!
遠方の百名山において、寝太郎に「撤退」の2文字はない。
ウミガメの赤ちゃんのように母なる海へ引き返すという選択肢はないのだ。
でも、渡る姿はカメそっくりであった。
四つん這いで、亀井しずか~にスノーブリッジを渡りました。
その後は特に問題なく行程を進めた。
というか、その後頂上が近づくに連れ晴れ間が出てきて、踊るエビやタイも見ることができた。
「助けた亀に連れられて竜宮城に行ってみた!」的な展開であった。
絵にもかけない美しさであった。
そして、山頂到着。
竜宮城へ行った浦島太郎のように、素晴らしい光景を楽しめた。
そして下山。
下山後は浦島太郎のように白煙に巻かれることもなく、清岳荘のテラスから海の眺めも楽しめた。
もちろん、浦島太郎のように急激に老化するなんてこともなかった。
村人に忘れ去られた存在になることもなかった。
しかし、寝太郎自身が忘れ物をしてしまった。
亀裂の危機を乗り越えた安心感からか、ストックを駐車場に置き忘れてしまったのだ。
ストックを駐車場に置いてきたことに気づいたのは翌日だった。
なので、翌日は亀仙人の杖みたいな装備で、みっともない山登りになった。